【バーゼル問題の幾何学的な証明】バーゼルむかしばなし

この記事は 好きな証明 Advent Calendar 2018 の17日目の記事です。
と同時に、昨日またロマンティック数学ナイトに登壇したのでその振り返り記事でもあります。
romanticmathnight.org

なぜなら!!発表内容が好きな証明そのものだったから!!!

まずは発表に用いた下記のスライドを字幕ありでご覧ください。

Q. これはなんですか?
A. 昔話です。
Q. 無限年が経っているそうですが。
A. 昔話です。

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ロマンティック数学ナイトに登壇してきました

ずっと登壇したかったロマンティック数学ナイトに登壇してきました。やったね!
romanticmathnight.org

発表に用いたスライドです。

内容は前回の記事とほぼ同じですが、音楽理論がそもそもなぜ難しく感じるのかということを話したりしてます。

以下、ひとり振り返りタイム

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【§4定義】大きさを測る

§4 Uniformity norms, and the generalized von Neumann theoremを読んでいきます。

前回突如現れたGowers一様性ノルムと、定理3.1の証明が行われています。

Gowers一様性ノルムは次のように再帰的に定義されています。

定義4.2 Gowers一様性ノルム
関数f:\mathbb{Z}_N\to\mathbb{C}に対して、d-Gowers一様性ノルム\|f\|_{U^d}を次のように定める\begin{align}
\|f\|_{U^0}&:=\int_{\mathbb{Z}_N}f &(d = 0)\\
\|f\|_{U^d}&:=\left(\mathbb{E}_{h\in\mathbb{Z}_N}\|\overline{f}T^hf\|_{U^{d-1}}^{2^{d-1}}\right)^{\frac{1}{2^d}} &(d\geqq 1)
\end{align}
ヤバそう

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【§3】定理三銃士を連れてきたよ

定理三銃士!?

§3 Overview of proofを読んでいきます。

前記事の仮定として用いられていた定理2.4を証明するために、また別の定理を3つ用意します。
canaan1008.hatenablog.com

それぞれの証明はまた今度やるとして、ここではその3つの定理から定理2.4が導出できることを確認します。

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【§2】ひとまずSzemerédiの定理へ

*4/25追記:一部の議論を追加、修正しました。
§2 The finite cyclic group settingを読んでいきます。

前回は定義をたくさんして議論の準備ができました。
canaan1008.hatenablog.com

そして、今回のテーマとなる定理はこちら!ババン

定理2.4 定量的回帰定理
任意の整数k\geqq 1、十分大きな素数N\geqq 1、任意の0 \lt\delta\leqq 1に対し、
\int_{\mathbb{Z}_N}f\geqq\deltaを満たす任意の非負値有界関数f:\mathbb{Z}_N\to\mathbb{R}^+に対して、$$
\mathbb{E}_{r\in\mathbb{Z}_N}\left(\int_{\mathbb{Z}_N}\prod_{j=0}^{k-1}T^{jr}f\right) \gg_{k,\delta} 1
$$が成立する。
この定理自体の証明は後回しにしますが、この定理が成り立つとするとそこからSzemerédiの定理を導くことができます

というかこの論文、「Aが成り立つとするとBが成り立つよ!Aの証明はあとでやるから」ってスタンスで進んでいくようです。

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【§2準備】定義の盛り合わせ

※4/25追記:シフト作用素の定義を変更しました。

これから§2 The finite cyclic group settingを読んでいきます。

さてこれからSzemerédiの定理の証明に向けていろいろ頑張るわけですが、その前にいろんな下準備が必要になります。

定義だけでもかなりたくさんあるので、それだけで一つの記事が必要になりそうです。

がんばるぞい!

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